
板・バインディング・ブーツ・ウェア。一式そろえた時、大きな買い物はこれで終わったと思っていました。
実際は逆でした。道具代は一度きりですが、リフト代と移動費は滑りに行くたびに出ていきます。私の場合、リフト代と移動費だけで、年間およそ16万円。板1本より高い金額が、毎年出ていっています。
🎿 この記事の結論
道具は一度買えば数年使えます。毎年出ていくのはリフト代・移動費・メンテナンス代の3つで、一番大きいのはリフト代です。そしてリフト代は、シーズン券にするか都度払いにするかで、同じ日数滑っても年に10万円以上変わります。分かれ目は「行ける回数」だけです。
💡 この記事でわかること
- ✅一式そろえた後、毎年かかるお金の内訳(私の実額つき)
- ✅シーズン券と都度払い、どちらが得かの計算式
- ✅メンテナンスはいつから必要になるのか、相場はいくらか
- ✅19〜22歳ならリフト券が無料になる制度
💸 道具を買い終えた時、私は「これで終わり」だと思っていた

スノボを始めて12年になりますが、最初に一式そろえた時の感覚をよく覚えています。板もブーツもウェアも手に入れて、「もう大きな出費はない」と安心していました。
ところが、シーズンが終わって振り返ると、道具代より毎年の出費の方が大きくなっていました。家を買った後の固定資産税と同じです。買った瞬間が終わりではなく、そこから毎年続く支払いが始まります。
この記事では、私が実際に払っているお金をそのまま書きます。金額は人によって変わるので、計算の仕方も一緒に置いておきます。
🎫 一番大きいのはリフト代
私のシーズン券は6万円台半ば
私が通っているスキー場のシーズン券は、1シーズン(11月〜4月ごろ)で6万円台半ばです。
このシーズン券には駐車場代も含まれています。都度払いだと駐車場は1回1,000円かかるので、ここが意外と効いてきます。
都度払いだといくらか
リフト券を1日ずつ買う場合、私のスキー場では日によって4,000〜7,000円。全国で見ると、安いスキー場で5,000円、人気のスキー場だと10,000円近くになることも珍しくありません。最近は特に幅が広がっています。
そして都度払いの人は、駐車場代を忘れがちです。1回あたり1,000円前後が別にかかるので、「リフト代+1,000円」で計算しないと見積もりを間違えます。
損益分岐点の計算式

「何回行けば得か」は、一概には言えません。通うスキー場のリフト券がいくらか、休みがどれだけ取れるかで変わるからです。なので計算式だけ置いておきます。
🧮 シーズン券が得になる条件
(1日のリフト代+駐車場代)× 行ける回数 > シーズン券の金額
この式が成り立つなら、シーズン券の方が得です。
1日あたりの金額と回数で、都度払いの合計がいくらになるかを表にしました。自分の回数の列を見て、シーズン券の金額と比べてください。
| 1日あたり(駐車場込み) | 5回 | 10回 | 20回 | 30回(私はここ) |
|---|---|---|---|---|
| 5,000円 | 25,000円 | 50,000円 | 100,000円 | 150,000円 |
| 8,000円 | 40,000円 | 80,000円 | 160,000円 | 240,000円 |
| 11,000円 | 55,000円 | 110,000円 | 220,000円 | 330,000円 |
私の場合|年30日滑るので、都度払いなら15万〜24万円
私は1シーズンに30日ほど滑りに行きます。私のスキー場の1日券は4,000〜7,000円なので、駐車場代を足すと1日5,000〜8,000円。30日なら都度払いで15万〜24万円です。
シーズン券は6万円台半ば。差し引きで、年に8万〜17万円ほど浮いている計算になります。1日あたりに直すと、シーズン券は約2,200円。都度払いの半分以下です。
逆に言えば、年に10回しか行けないなら、私のスキー場でも都度払いの方が安く済みます。回数が読めない最初のシーズンは、都度払いで様子を見るのが無難です。
金額以外のメリットがひとつある

これは買ってみて分かったことですが、シーズン券は入口ゲートで係員に見せるだけで入場できます。毎回券売機に並んでチケットを買う手間がなくなる。地味ですが、朝の混む時間帯にこれは効きます。
高速道路のETCと同じです。料金そのものより、止まらなくていいことの方が日々効いてきます。
買う前に調べておくこと
スキー場によっては、シーズン券に食事券などの特典が付くことがあります。金額だけで比べると見落とすので、買う前に特典まで含めて調べた方がいいです。
また、私のスキー場には平日だけ使える券や、1・2月だけ使える券もあって、通常のシーズン券より1万〜2万円安く設定されています。行ける曜日や時期が決まっている人は、こういう券の方が合うこともあります。
🚗 移動費|片道120kmを年30回

リフト代の次に大きいのが移動費です。私の家からスキー場までは片道およそ120km・3時間弱。高速は使わず、下道で通っています。
私の車はプロボックスで、実燃費は約13km/L。往復240kmなら、ガソリンは18〜19Lで1回およそ3,100円です(1L=169円で計算)。これを30回繰り返すと、ガソリン代だけで年におよそ9万円になります。
つまり私の場合、リフト代(6万円台半ば)+移動費(約9万円)=年間およそ16万円。これが冒頭で書いた数字の中身です。

高速を使う人は、ここに往復の高速代が上乗せされます。近いスキー場を選ぶか、遠くてもいいゲレンデを選ぶかで、年間の出費は数万円単位で変わってきます。家賃と同じで、立地で毎月の固定費が決まるようなものです。
燃費や年間のガソリン代は、プロボックスの維持費の記事で実額を出しています。
🔧 メンテナンス代は、最初は要りません
始めたばかりの人は、まだ必要ない
これは正直に書きます。始めのうちは、チューンナップ(板の滑走面やエッジを専門店で整えてもらうこと)は要りません。
上達して「板の性能をもっと引き出したい」と思うようになってからで十分間に合います。逆に言えば、その気持ちが出てくるまでは、お金をかけても違いが分からない可能性が高いということです。
車のタイヤと同じです。免許を取ったばかりの人が高性能なタイヤに替えても、その性能を使い切れません。
チューンナップの相場
必要になってきた時のために、内容と相場だけ置いておきます。
| 内容 | 何をするか |
|---|---|
| ソールリペア | 滑走面の傷を埋める |
| ストラクチャー加工 | 滑走面に細かい溝を入れて滑りを良くする |
| ホットワックス | 熱でワックスを染み込ませる |
| エッジのダリング・ビベル調整 | エッジ(板の縁の金属)の角度を整える |
店でのフルチューンナップ(サンディング・エッジ研磨・ストラクチャー・ホットワックス込み)は、1回およそ7,000〜14,000円が目安です(2026年9月に複数の専門店の料金表で確認)。毎回出す必要はなく、シーズンに1回、傷が気になった時に出す程度で十分です。
ワックスは、最初はスプレーで十分

自分でやる場合も、始めのうちはスプレーワックスをかけてコルクで伸ばす程度で十分です。他にお金をかけていない段階で、ワックスだけに過剰投資する必要はありません。
余裕が出てきたら、自宅用のホットワックスセット(専用アイロン一式)を買うという順番でいいと思います。ガリウムの「Trial Waxing Set」で税込14,300円という実例があります。私が実際に使っているワックス用品は、バッグの中身の記事で現物を出しています。
🔁 買い替えはいつ来るか|私の道具の現在地

買い替えの優先順位はブーツ > 板 > バインディングです。金額の目安は、ブーツとバインディングが3〜4万円、板が5〜10万円。
私の今の道具は、板が3年目、ブーツが2年目、バインディングが2年目です。このうちブーツは、インナーブーツ(ブーツの内側に入っている柔らかい靴)の脱着がストレスになってきたので、今季買い替える予定です。バインディングは2年使いましたが、今年は中古で手に入れた別のモデルを使ってみるつもりです。
ここで私が伝えたいのは順番そのものより、「1本の板に乗り込む時間」の方が大事だということです。まず有名ブランドの板を1本買って、ひたすら乗り込む。上手くなるほど同じ板でも性能を引き出せるようになり、その板の正解の滑り方が分かってきます。それが自分の中の物差しになります。
物差しができて初めて、「もっと柔らかい板が欲しい」「硬い板で走らせたい」というニーズが出てきます。物差しを持たずに買い替えると、何が良くなったのか分からないまま次の板に乗ることになります。味の基準がないまま高い調味料に替えても、何が変わったか分からないのと同じです。
どの道具から買うか、新品とメルカリのどちらにするかは、別の記事で詳しく書いています。
👕 ウェアはほぼ毎年買い替えている。でも出費は増えていない

意外に思われるかもしれませんが、私はウェアをほぼ毎年買い替えています。今のウェアは2年目です。理由は単純で、飽きるからです。
ただし、丸ごと買い足しているわけではありません。買ったウェアがかなりのお気に入りでなければ、メルカリで売って、新しいウェアの足しにしています。iPhoneを毎年買い替えている人と同じやり方です。状態のいいうちに手放すから、次の資金になる。
もうひとつ理由があります。ウェアには流行があるので、デザインやシルエットが古臭くなる前に手放せるということです。何年も着てから売ろうとしても、その頃には値段が付きにくくなっています。
撥水(水をはじく力)については、なるべくシーズン前に手に入れて撥水加工をしておくので、だいたい1シーズンは持つイメージです。次のシーズンには手放しているので、撥水の劣化で困ったことはほとんどありません。
🎟️ 19〜22歳なら、リフト券が無料になります

「大人になって再開して長く続いた話」の記事で「詳しくは別記事で」と書いた制度を、ここでまとめておきます。該当する年齢の人は、道具さえ借りれば1日あたりの出費が劇的に下がります。
🎟️ 若い人向けの割引制度(2025-26シーズンの内容)
- ✅雪マジ:全国140か所以上のスキー場が参加。19〜22歳はリフト1日券が施設ごとに2回まで無料、3回目以降は割引
- ✅スキー場によっては18歳も対象(平日無料など)
- ✅小学生以下はリフト無料の施設が多い
- ✅「スキーこどもの日」:長野・新潟・富山・石川のスキー場で、12月〜3月の第3日曜に小学生までリフト券無料などの優待
注意点がひとつ。対象の生年月日や回数はシーズンごとに更新されます。この記事を書いている2026年9月の時点では、2026-27シーズンの内容はまだ発表されていません(昨シーズンは11月上旬に始まりました)。利用する前に、必ず公式サイトで最新の条件を確認してください。
❓ よくある質問
Q. シーズン券を買った年に大ケガをしたら、払い戻しはありますか?
A. 基本的にありません。例えば長野県の全スキー場共通シーズン券は「お客さまのいかなる事情においても本券の払い戻しはいたしません」と明記しています。私のスキー場は公式サイトに払い戻しの記載自体がないので、気になる人は買う前に窓口で確認しておくのが確実です。私はスノボで骨折した経験があるので、これは他人事ではありません。
Q. 現地の食事代(ゲレ食)はどれくらいかかりますか?
A. 駐車場代と同じくらい、行くたびにかかっています。今のゲレ食は1食1,000円を超えることが多く、場所によっては2,000円近いことも珍しくありません。この記事の計算にはリフト代と移動費しか入れていませんが、食費まで入れると実際の出費はもう少し上がります。
Q. レンタルのままで続けた方が安く済みませんか?
A. 行く回数次第です。レンタルは1日あたりの負担が確実に増えるので、回数が増えるほど不利になります。ただし年1〜2回なら、買うより安く済む可能性は十分あります。レンタル代を1日分ずつ足していって、道具一式の値段を超える回数が分かれ目です。
✅ まとめ|スノボの年間維持費一覧
| 項目 | 金額の目安 | いつ必要か |
|---|---|---|
| シーズン券(私はここ) | 6万円台半ば(駐車場込み) | 毎シーズン |
| リフト券(都度) | 4,000〜10,000円+駐車場1,000円 | 行くたび |
| 移動費(私はここ) | 1回約3,100円・年約9万円 | 行くたび |
| フルチューンナップ | 7,000〜14,000円 | 上達してから |
| ホットワックスセット(自宅用) | 14,300円の例あり | 余裕が出たら |
| ブーツ買い替え(今季の私) | 3〜4万円 | 最優先 |
| 板買い替え | 5〜10万円 | 物差しができてから |
| バインディング買い替え | 3〜4万円 | 最後 |
私の場合は、シーズン券と移動費で年間およそ16万円。ここにブーツの買い替えが入る年は20万円近くになります。それでも、年30日滑ると考えれば1日あたり5,000円ちょっと。これを高いと見るか安いと見るかは、どれだけ滑りたいかで決まります。
一式そろえた後のお金は、行く回数で決まります。まず自分が年に何回行けそうかを数えて、シーズン券か都度払いかを決める。それだけで年間の出費の大半が決まります。

コメント