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雪道に備えて、車に何を積んでおけばいいのか。調べると一覧はたくさん出てきますが、本当に使うのはどれなのか、かえって分からなくなりますよね。
この記事は、スノボで毎年雪道を走る私が、プロボックスに実際に積んでいる物と、使ってみた本音の記録です。
🧰 この記事の結論
積んでいる物の中で、毎年出番があるのはスノーブラシです。スコップは、鹿とぶつかった夜に雪の中で動けなくなり、通りがかった地元の方に助けてもらったのをきっかけに積みました。自分ではまだ一度も使っていません。一覧を見て全部そろえるより、実際に必要な場面に遭った物から積む。それが私の積み方です。
💡 この記事でわかること
JAFと国土交通省の「雪道の備え」の一覧と、私の積載の比べ方
毎年使っているスノーブラシと、無かった頃との違い
鹿とぶつかった夜に、スコップを積むと決めた理由
布テープ・軍手・スノーブーツ・毛布・USBアンカ・一酸化炭素チェッカー・携帯用トイレを積む理由
📋 JAFと国土交通省の「雪道の備え」と、私の積載を並べてみた
スノーボードをしに雪山へ通っている私ですが、そもそも、推奨されている装備をどれだけ持っているのでしょうか。知らないだけで、検討したほうがいい物が他にもあるのでは? そんな観点から調べてみました。
JAFと国土交通省(三重河川国道事務所)は、どちらも「雪道を走る前に準備しておきたい物」の一覧を公開しています。その中から、この記事に関わる物を抜き出して、私が積んでいるかどうかを並べた表です。
💡 この表で言いたいこと

細かく見る必要はありません。言いたいのは一つだけです。
私が積んでいないのは、主に「車そのものを引っ張る・動かすための道具」だということです。
理由も、一つだけです。買っても、使う機会がほとんどないからです。万が一の時には頼もしい物ですが、ほとんど出番がありません。なので、少しずつ買い足していく方針にしました。
表の見方:JAF・国土交通省の列は、◯=その一覧に載っている、—=載っていない。私の列は、◯=積んでいる、△=積んだが使っていない、✕=持っていない・買っていない。なお、JAFは「必ず準備が必要な物」と「できれば準備しておきたい物」に分けていますが、この表では分けず、載っていればすべて◯にしています。
| 備え | JAFの一覧 | 国土交通省の一覧 | 私のプロボックス (私はここ) |
|---|---|---|---|
| スコップ | ◯ | ◯ | ◯ 積んでいる |
| スノーブラシ (雪を払うブラシ。スクレーパー=氷を削るヘラ付き) | ◯ | ◯ | ◯ 一体型を積んでいる |
| 軍手・手袋 | ◯ | ◯ | ◯ 軍手 |
| 長靴 | ◯ | ◯ | ◯ スノーブーツ |
| 毛布 | ◯ | ◯ | ◯ 冬だけ |
| 懐中電灯 | ◯ | ◯ | △ LEDランタン (使っていない) |
| けん引ロープ (動けない車を、 別の車で引っ張り出すロープ) | ◯ | ◯ | ✕ 持っていない |
| ブースターケーブル (上がったバッテリーに、 ほかの車から電気を分けるケーブル) | ◯ | ◯ | ✕ 持っていない |
| 解氷スプレー・解氷剤 (凍った窓の氷を溶かす物) | ◯ | ◯ | ✕ 持っていない |
| 砂 (雪で空回りするタイヤの下にまく、 滑り止め) | ◯ | — | ✕ 持っていない |
| タイヤチェーン (タイヤに巻いて、 雪道で滑らなくする鎖) | ◯ | ◯ | ✕ 買っていない |
❓ 一覧にあるのに、なぜ積んでいないのか

表で✕と△にした物を、なぜ積んでいないのか、理由を先に書いておきます。くわしくは、後ろの「❌ 積んだけど使わなかった物・持っていない物」の節に書いています。
・懐中電灯・LEDランタン(△):夜の明かりは、スマホのライトで何とかなると思っているからです。
・けん引ロープ:引っ張ってくれる相手の車がいないと使えず、雪山の夜は一人のことが多いからです。これまで使う場面にも遭っていません。ただ、買うかどうかは、今は検討中です。
・ブースターケーブル:これも、電気を分けてくれる相手の車がいないと使えないからです。代わりに、冬の前にバッテリーを点検し、一人でも使えるジャンプスターター(持ち運べる小さなバッテリーで、自分の車だけでエンジンをかけられる物)を検討しています。
・解氷スプレー:使う場面があまりないからです。凍った窓は、エンジンをかけて暖房の風を当てて溶かしています。
・砂:雪にはまってタイヤが空回りした時に、タイヤの下にまいて、滑り止めにする物です。JAFは、使うと抜け出せることもある、としています。ただ、雪山へ向かう車に、砂や土のう(土や砂を入れた袋)を積んでいる人は、一般的にはほとんどいないので、私も積んでいません。
・タイヤチェーン:買うきっかけが弱いからです。これまで大きく困った経験がなく、bBで買ったチェーンも一度も使いませんでした。スコップは、実際に必要な場面に遭ったので迷わず買いましたが、チェーンは、その場面にまだ遭っていません。立ち往生のような怖い思いをしたら、すぐに買うと思います。
📚 調べて分かったこと

JAFは、スコップについて「スリップして動けなくなったときの除雪作業などに便利」、毛布を「車内での防寒具として備えておくと安心」、軍手を「クルマの外で作業する際に役立ちます」と書いています。
私が持っていないけん引ロープや砂も、JAFは「スタック(立ち往生)したときのために、けん引ロープや砂も積んでおくと心強い」としています。砂と言われても、ピンと来ないですよね。
ここでいう砂は、雪でタイヤが空回りした時に、滑り止めとして使う物です。凍った道でも、ザラザラした所なら靴が滑りにくいのと同じです。
ブースターケーブルは、バッテリーが上がった時に使う物です。
私はこれらを使ったことがないので、使い心地は書けません。
🧹 スノーブラシは、毎年出番がある

たかがブラシ、と思うかもしれません。ですが、私の積載の中で一番働いているのがこれです。
スノーブラシを持っていなかった頃は、スノボウェアに着替えて、袖に雪が入らないように気をつけながら、腕で車の雪を払っていました。それでも屋根の真ん中には手が届かず、雪が残ります。袖にも雪が入って寒く、時間もかかっていました。
時間は測ったことがありません。体感では、無かった頃は20分以上かかっていたのが、今は10分くらいで終わります。それ以上に違うのが、仕上がりです。払い残しがなく、きれいに落とせます。
腕で雪を払うのは、ほうきを使わずに手で床を掃くのと同じです。届く範囲が、自分の腕の長さで決まってしまいます。私が使っているスノーブラシは柄が78〜100cmまで伸びるので、その分だけ屋根の奥まで届きます。屋根の真ん中に雪が残らなくなったのは、この長さのおかげです。
使っているのは、COFITの伸縮式のスノーブラシです。ブラシと、氷を削るスクレーパーが一体になっています。
Amazonで2,527円で買いました。今は、ほかの出品者から私が買った時の倍以上の値段でしか出ていないため、同じ商品のリンクは貼っていません。
代わりに、作りがほぼ同じスノーブラシを載せておきます。長さは77〜96cmで、違うのはメーカーと色くらいです。こちらは私自身は使っていません。

使い方にも、私なりの分け方があります。
🧹 私のスノーブラシの使い分け

・スクレーパー側(少しゴムのような素材):車に積もった雪を落とす。いちばんよく使う側
・ブラシ側:グリルのような凹凸がある所や、窓の上の雨よけ(ドアバイザー)に付いた雪を落とす
・先端のボタン:押したまま動かすと、先の角度を変えられる
・付属のヘラ:反対側に付けられるが、上の2つで足りるので使っていない
屋根の雪を残したまま走ると、ブレーキを踏んだ時に、その雪がフロントガラスへずり落ちてきて、前が見えなくなります。急ブレーキで、助手席に置いたかばんが前に滑り落ちるのと同じです。ただでさえ危ない雪道で、急に視界がふさがれるのは、事故につながりかねません。面倒でも、屋根の雪までしっかり落としてから走ることをおすすめします。
📚 調べて分かったこと

JAFも、屋根に積もった雪はブレーキの時にフロントガラスへ雪崩を起こし、視界不良になる危険があるため、除雪してから運転するように呼びかけています。
🦌 スコップは、鹿とぶつかった夜に助けられてから積んでいる

スコップなんて、使う場面があるのかと思いますよね。私も、自分に必要になるとは思っていませんでした。
雪の積もった山道で、鹿とぶつかった夜のことです。その時に轍(わだち:前の車のタイヤの跡)から外れ、深い雪に突っ込んで、車が動かなくなりました。
そこへ、たまたま地元の方が通りがかりました。自分の車から金属のスコップを下ろし、私の車のタイヤのまわりの雪をかいてくれたのです。おかげでバックして抜け出せました。本当に感謝しています。
お礼を言って、その足で近くのセブン-イレブンに寄ると、プラスチックの組み立て式のスコップが売っていました。迷わず、その場で買いました。少し高かったかもしれません。それでも買ったのは、また同じ目に遭わないという保証は、どこにもありませんし、先程助けてもらった事を教訓にしないのは大変失礼だと感じたからです。
スコップは、実際に必要な場面に遭ったから、迷わず買いました。買ってから、自分ではまだ一度も使っていません。
私が持っているスコップとは違う商品ですが、作りがほぼ同じ物を載せておきます。3つの部品にワンタッチで分解できること、つなぎ目を回して柄の長さを変えられること、先の部分がアルミで覆われていることが同じで、性能も同じくらいだと思われます。
色は、私のは赤、こちらは黒です。こちらは私自身は使っていません。
なお、メーカーは、凍って硬くなった雪には使わないよう注意書きしています。

🩹 布テープは、応急処置用に一年中積んでいる

テープなんて、何でも同じだと思いますよね。私は布テープ一択です。
鹿とぶつかった夜、割れたヘッドライトに水が入らないように、布テープを重ねて貼りました。それ以来、何かあった時のために一年中積んでいます。
正直、ガムテープでは話になりません。布テープを選ぶ理由は4つです。どんな場面にも使えること。しっかり密着して、水の侵入を防げること。手でまっすぐ切れること。そして、粘着が強いことです。なお、ゴリラテープ(強力な補修用テープ)はまだ試したことがないので、比べることはできません。
📚 調べて分かったこと

布テープの長所:テープメーカーのニチバンは、丈夫な布を使っていて手で切れること、貼った上から重ね貼りができることを特長に挙げています。
短所:同じニチバンの布テープには、「車のボディなどに直接貼らないでください」という注意書きがあります。貼る面のほこり・油分・水分を拭き取ってから貼ること、とも書かれています。
長く貼りっぱなしにすると、テープは劣化します。塗装面にのりが残った時は、はがし剤を使わずに専門業者へ相談するように、とニチバンは案内しています。
つまり、布テープは修理に出すまでの一時しのぎに貼る物で、貼りっぱなしにする物ではありません。鹿の夜の私の使い方は、まさにその使い方でした。
百均の物でいいので、買って積んでおくことを強くおすすめします。いろいろな物の応急処置に使えます。
🧤 軍手は、タイヤ交換の時に使う

軍手も、一年中積んでいます。使うのは、冬タイヤに替える時などに、タイヤを車に載せたり降ろしたりする時です。タイヤの汚れが手につかずに済みます。
積んでいるのは、ワークマンで大容量で売っている軍手です。何かあった時にサッと取り出してすぐに使え、いらなくなったら安いので気楽に捨てられるところが重宝しています。汚れよけになりますし、過信はできませんが、意外と手の保護にも役立ちます。
🥾 スノーブーツは、雪の中で作業するために

スノーブーツは冬だけ積んでいます。雪が靴の中に入らないためのものです。雪をかいたり、車のまわりを歩いたりする時に、普通の靴だと足元から濡れて冷えてしまいます。
もうひとつ大変助かっているのが、雪道を比較的滑りにくく歩けることです。まったく滑らないわけではありませんが、スニーカーと比べるとかなり滑りにくく感じます。安全のためにも、1足積んでおくことをおすすめします。
🛏 毛布とUSBアンカは、動けなくなった時の防寒にもなる

毛布とUSBアンカ(USBの電源で温まる小さな暖房器具)も、冬だけ積んでいます。もともとは、寒い時に暖を取るためと、冬の車中泊のためです。毛布の使い心地は、正直に言うと「普通」です。
ただ、冬のあいだは積みっぱなしなので、雪道で動けなくなった時にも、そのまま防寒に使えます。毛布は、JAFと国土交通省のどちらの一覧にも「雪道の備え」として入っています。
車中泊で寝るためのマットレスや布団、窓に貼るアルミシートは、この記事では扱いません。雪道の備えとは目的が違うからです。
⚠️ 一酸化炭素チェッカーは、冬の車中泊のために
一酸化炭素チェッカー(車内の一酸化炭素の濃さを測り、危ない濃さになると音で知らせる、手のひらサイズの機械)も冬だけ積んでいます。私が車中泊をするのは今は冬だけなので、その間だけ積んでいます。
雪で車のまわりが囲まれると、排ガスが外へ逃げられずに車の床下にたまり、車内に入ってきます。締め切った部屋で炭火を使うと煙が逃げないのと同じで、排ガスの逃げ場がなくなるのです。仕組みは、車中泊の持ち物の記事で詳しく書いています。
📚 調べて分かったこと

JAFの実験では、マフラーのまわりが雪で埋まった車でエンジンをかけると、車内の一酸化炭素の濃度が16分後に400ppm(短い時間なら耐えられるとされる上限)まで上がり、その6分後には測定器の上限の1,000ppmに達しました。測定できたのはそこまでで、その先は測られていません。
グラフの点線(約28分で1,600ppm)は、JAFの結果ではなく、直近6分のペースが続いた場合の私の試算です。
1,600ppmは、20分で頭痛・めまい・吐き気、2時間で死亡とされる濃度です(化学製品PL相談センター)。
マフラーのまわりの雪をどけた車では、一酸化炭素はほとんど検知されませんでした。ただしJAFは、車のまわりの状況や風向き、エアコンの設定で結果は変わり、この実験で安全だった条件でも危険になる場合がある、とも書いています。
動けなくなった時にスコップが役立つのは、タイヤのまわりの雪をかくためだけではありません。マフラーのまわりの雪をどけるためにも使えます。
🚻 携帯用トイレは、何日も動けなくなった時のために
車にトイレまで積むのは、大げさだと思いますよね。
携帯用トイレも購入して積んでいます。まだ使ったことはありませんが、本当に万が一のための物です。
渋滞の中で大きいのを催したら地獄です。野グソは勘弁なので、絶対積んでおきましょう。
📚 調べて分かったこと:過去に雪で車が何日も動けなくなった例

過去には、大雪で高速道路や国道に車が閉じ込められ、何日も動けなくなったことが実際にあります。
・2023年1月、名神高速と新名神高速(滋賀県・三重県)。名神は天王山トンネル付近から湖東三山PA(パーキングエリア:高速道路の休憩所)付近まで約70km、新名神は草津JCT(ジャンクション:高速道路どうしの分かれ目)から菰野IC(インターチェンジ:高速道路の出入り口)付近まで約65.5kmにわたって、車が動けなくなりました。
新名神では、通行止めが始まってから渋滞の最後尾の車が動き出すまで、丸1日以上かかっています。
・2018年2月、国道8号(福井県と石川県の県境付近)。最大で約1,500台が、2日17時間にわたって動けなくなりました。
・2020年12月、関越自動車道(群馬県・新潟県)。月夜野IC〜小出IC間で約2,100台が動けなくなり、解消までに2日以上かかりました。
・2021年1月、北陸自動車道(福井県)。福井IC〜金津IC間で約1,600台が動けなくなり、希望する人をホテルなどへ一時的に避難させる対応が初めて行われました。こちらも解消までに2日以上かかっています。
❌ 積んだけど使わなかった物・持っていない物

ここからは、積んでいない物を、なぜ積んでいないのかという理由とあわせて、物ごとに書きます。
夜の明かりは、LEDランタンを積んでみたものの使わず、懐中電灯は積んでいません。どちらも、スマホのライトで何とかなると思っているからです。
ただ、スマホは寒い所だと電池の持ちが一時的に短くなります。雪の中で動けなくなった時、スマホは助けを呼ぶための大事な道具です。
USB-Cで充電できる、かなり明るい物なら、もしもの時用に積んでおくのはありかもしれないと考えています。
けん引ロープ(動けない車を別の車で引っ張るためのロープ)は、持っていません。理由は2つです。
1つは、これまで使う場面に遭わなかったことです。鹿とぶつかった夜に動けなくなった時は、タイヤのまわりの雪をかいてもらって抜け出せたので、ロープの出番はありませんでした。
もう1つは、引っ張ってくれる相手の車がいないと使えないことです。雪山の夜は、ほぼ一人で対応することになるので、その時は役に立ちません。
ただ、買うかどうかは、今は検討中です。雪道は滑りやすく、落輪や落ち込み(タイヤが道の脇の溝などに落ちること)になる可能性はありますが、結局は引っ張ってくれる車がいないと意味がないからです。
では、冬のトラブルとして、実際に多いのは何なのでしょうか。JAFの数字で見てみます。
📚 調べて分かったこと:冬のトラブルの原因

JAFによると、2025年12月27日から2026年1月5日の年末年始に、一般道路でJAFが出動した原因は、バッテリー上がり(過放電)が42.48%、バッテリーの破損・劣化が11.06%でした。合わせた53.54%が、バッテリー関連です。パンクなどは14.00%、落輪・落ち込みは4.80%でした。

ブースターケーブル(バッテリーが上がった時に、ほかの車から電気を分けてもらうケーブル)も持っていません。使うには、電気を分けてくれる相手の車が必要です。雪山の夜に一人でいる時には、まず役に立ちません。
その代わりに、冬のシーズンに入る前に、バッテリーを点検してもらうことにしました。今のバッテリーは、前の車検の時に交換してもらった記憶がありますが、時期ははっきり覚えていません。
スノボをしに雪山まで来て、車中泊の夜にバッテリーが上がったら、周りに頼れるお店はありません。JAFを呼ぶことになり、計画は丸つぶれです。不安を抱えたまま雪山へ行くより、ちゃんと対策をして、安心して行きたいと思っています。

電気を分けてくれる相手の車がいらない「ジャンプスターター」(持ち運べるバッテリーで、自分の車だけでエンジンをかけられる物)のほうが、実用的だと考えています。
📚 そもそも、なぜバッテリーはダメになる?(調べて分かったこと)

車のバッテリーの中では、鉛の板(電極板)が薄い硫酸の液(バッテリー液)に浸かっていて、板と液の化学反応で電気を出し入れしています。
使って充電することを繰り返すうちに、板の表面に「硫酸鉛」という、電気を通さない白い結晶が少しずつ付いていきます(この現象をサルフェーションといいます)。付いたばかりの柔らかいうちは充電で溶けますが、長く放っておくと硬くなり、充電しても溶けなくなります。
この結晶が板を覆うほど、電気が出入りしにくくなるのが、バッテリーが弱る正体です。鼻が詰まると、空気がたっぷりあっても息が吸えないのと同じで、液が満タンでも、板が覆われていれば電気は出せません。
では、液を足し続ければ使えるのか。足しても、弱った力は戻りません。液が減るのは、水が蒸発したり、充電の時に水が分解されて気体になって抜けたりするためです。精製水を足す目的は、板が液から出て錆びるのを防ぐことで、弱った力を取り戻すことではありません。
VRLAタイプと呼ばれる密閉型のバッテリーは、中で出たガスを液に戻す仕組みで、補水は不要とされています。
📚 調べて分かったこと
JAFによると、バッテリーの寿命は一般的に2〜3年です。異常に気づかない場合もあり、ある日突然エンジンがかからなくなるケースもあります。
最近のバッテリーは性能が上がった分、限界の直前まで使えてしまい、前兆なくエンジンがかからなくなるケースも少なくない、とJAFは説明しています。
気温が低いと、バッテリーの能力は下がります。夏に酷使したバッテリーが、冬にトラブルを起こすこともあります。
カー用品店やガソリンスタンドでは、無料でバッテリーを点検してくれる店もあります。定期的に電圧を測ってもらい、劣化していれば交換するのが望ましい、とJAFは案内しています。
古くなった電池のリモコンが、寒い部屋で急に反応しなくなるのと同じです。上がってから慌てるより、上がる前に確かめておく方が、雪山では確実です。屋根の雪もバッテリーも同じで、トラブルの原因になりそうな所を、前もって取り除いておく。小さなことですが、ばかにできない作業です。
解氷スプレー(凍った窓の氷を溶かす物)は、持っていません。使う場面があまりないからです。凍った窓は、朝にエンジンをかけて、暖房の風をフロントガラスに当てて溶かしています。
砂(雪にはまった時に、タイヤの下にまく滑り止め)は、持っていません。雪山へ向かう車に、砂や土のう(土や砂を入れた袋)を積んでいる人は、一般的にはほとんどいないからです。
❓ よくある質問
Q. 4WDなら、スコップは要りませんか?
A. 4WDでも、動けなくなる時は動けなくなります。私のプロボックスは4WDですが、鹿とぶつかった夜は深い雪に突っ込み、自分の力では抜け出せませんでした。
Q. 夏にエンジンをかけたままでも、一酸化炭素中毒になりますか?
A. 季節ではなく、排ガスがこもるかどうかで決まります。車庫や屋内など、排ガスの逃げ場がない場所では、雪がなくても中毒の事例があります(厚生労働省の事例集)。私は冬の車中泊にしかチェッカーを使っていないので、夏の屋外で試したことはありません。
📌 まとめ

ここで挙げた物は、どれもいつかは使うかもしれない物です。ただ、私が積んでいるのは、基本的に過去に実際に使う場面に遭った物に限っています(携帯用トイレのように、本当に万が一のための物は例外です)。
とはいえ、出番が少ないだけで、使わないとは言い切れません。特に、冬に雪山へ通う私の生活では、こうした場面に遭う確率は一定以上あると思っています。
毎年少しずつ買い足して、より強固な装備にしていきたいと思います。

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