すりガラス越しの世界から、克服までの実体験
👁️ 結論:メスが怖くて4年逃げたが、レーザーの自由診療で解決した
夜、スノボ遠征で堤防沿いの道を走っていると、対向車のライトが尋常じゃなく眩しく感じることはありませんか?私は「LED車が増えたから」だと思い込んで、何年も見過ごしていました。
正体は白内障でした。しかも、保険診療と自由診療の分かれ道でメスへの恐怖から受診を4年間先延ばしにし、最終的に両目とも手術することになりました。同じように「最近、夜の運転がやけに眩しい」と感じている人に向けて、私の実体験をそのまま書きます。
🌙 きっかけは、スノボ遠征の夜の堤防道路だった

6〜7年前のことです。スノボ遠征で雪山に向かう時、堤防沿いの道を通ることがよくありました。車2台がギリギリすれ違えるくらいの狭い道が何十キロも続くような道で、対向車との車間や中央線を特に注視しなければいけません。前乗りして車中泊し、疲れを滑走に持ち込まないようにしている私にとって、夜間の移動の質はかなり重要でした。
その道で、対向車のヘッドライトを異常に眩しく感じるようになりました。最初は「LED車が増えてきたせいで、みんな同じように眩しく感じているんだろう」と自己解釈して、深く追求しませんでした。

しかし、LEDを搭載していない昔ながらの車とすれ違う時も同じように眩しく感じることに気づき、少しずつ違和感が強まっていきました。あまりの眩しさに「ハイビームのまま戻し忘れているのでは」と思い込み、対向車に「ハイビームですよ」の意味でパッシングをしたことも一度や二度ではありません。
その後、夜間の雨の日も、路面の乱反射で異常に眩しく感じるようになり、「何かあるかもしれない」と思い始めました。
😳 「片目で見たら、世界が違った」

ある日中、運転中に目がかゆくなり、片目を掻いた時のことです。反対の目(開いている方)だけで前方の道路を見たら、すごく濁って見えることに気づきました。
「えっ!?」となって、両目で見ると普通通りに見えるのに、片目ずつ確認すると片方だけ濁っている。例えるなら、すりガラス越しに周りを見ている感じでした。
この瞬間、何か目に異常が起きていると直感しました。その日のうちに会社でスマホで症状を調べ、白内障の症状画像のいくつかが自分の見え方と一致することを確認しました。まぶしさの症状も一致していました。
🔬 白内障とはそもそもどんな病気なのか

白内障は、目の中でレンズの役割をしている「水晶体」が濁ってしまう病気です。水晶体が濁ることで光がうまく通らなくなり、ものがかすんで見えたり、二重に見えたり、光をまぶしく感じたりするようになります。進行すると必ず視力が低下します。
原因の多くは加齢によるものですが、早い人では40代から発症することがあり、80歳を超えるとほとんどの人が何らかの白内障の状態にあるといわれています。つまり多くの人にとって「なるかならないか」ではなく「いつなるか」の病気だといえます(私自身は、後述するようにアトピー体質の影響で人より早く発症したパターンでした)。
そしてもう一つ重要なのが、白内障は目薬や飲み薬では治らないという点です。薬で進行を遅らせることはできても、一度濁った水晶体を元に戻す薬は存在せず、視力を取り戻すには手術以外の方法がありません。
🔪 メスへの恐怖で4年放置した:保険診療と自由診療の分かれ道
白内障だと自己判断してから、すぐには眼科を受診しませんでした。調べていくうちに、治療には大きく2つのパターンがあると分かったからです。
保険診療と自由診療、何が違うのか
・費用を安く抑えられる
・レンズはピントが1つしか合わない単焦点
・お医者さんがメスを目に直接入れて切開する
・費用は高額(保険が効かない)
・レンズはピントが複数箇所に合う多焦点を選べる
・レーザーで角膜を放射状に切開する方式を選べる(メスを直接使わない)

もし70〜80歳まで生きるとしたら、その目で残りの人生をまだ何十年も生きていくことになります。単焦点だと、ピントが合う場所以外はどんどんぼやけていく見え方になり、老眼鏡を掛けることには抵抗がなかった(近くを見る時は既にメガネをしていた)とはいえ、それでもようやく2点に増えるだけです。
そして何より、保険診療の「メスを直接目に入れる」手術方法が怖すぎました。ビビリなので目を閉じて回避したいのに、それをやると手術自体ができないという拘束された状況に、かなり頭を抱えました。受診が長引いた理由は、ほぼこれに尽きます。
⏳ 我慢の限界、そして受診を決意
受診を先延ばしにしている間、健康診断の視力の数値がどんどん落ちていくのが自分でも分かりました。しかも、片目だけでなく反対側の視力も追いかけるように落ちてきました。考えてみれば当然で、症状が症状(アトピー体質による白内障)である以上、片目だけで済むわけがなかったのです。
それでも放置していたわけではなく、その間もYouTubeで白内障関連の動画を見まくっていました。そして結局、眩しさを感じ始めてから4年後、我慢がついに限界を超えたタイミングで、手術に踏み切ることを決めました。効果を急いだというより、「もうこれ以上は無理」という限界が先に来た、という感覚です。
✈️ 遠方のクリニックに通うと決めた理由

YouTubeで動画を見ていく中で、1人の医師に出会いました。眼科医ではあるものの、眼科全般というより「白内障に特に力を入れている」タイプの医師で、場所は自宅からは距離のある地域でしたが、無理すれば通える距離だったことも決め手になりました。
そして何より、この自由診療の手術が「メスを直接入れず、レーザーで角膜をピザのように放射状に切開する」方式だったことに、最大の魅力を感じました。費用がバカ高いというデメリットはありましたが、メスへの恐怖を回避できる点がすべてに勝りました。
💰 費用のリアル
多焦点レンズを選んだ理由は、肉眼で遠くの景色を見たかったこと、そしてどうしても見にくい部分だけメガネで対応すればいいという考え方です。実際に入っているレンズは、後日レンズ本体の記録シールで確認したところ、左目が「Clareon Vivity(クラレオン ビビティ)」というアルコン社の多焦点レンズ、右目が「アクティフォーカス」というレンズで、どちらも度数は22.5Dでした。
・レンズ代:片目30万円台半ばほど
・手術費:片目あたり約4万円
・両目分のレンズ代+手術費だけで75万円前後
・そこにクリニックまでの移動費(車移動は下道のみで片道約3.5時間)・点眼薬で運転できない時のタクシー/電車代・ビジネスホテル宿泊費・食費が加わり、両目トータルで100万円前後、あるいはそれ以上になっている感覚
😨 手術当日、実際どうだったか
手術は片目ずつ、1回目と2回目の間は約2年空けました。1回目は初診から手術までおよそ3〜4ヶ月かかった記憶があります。2回目は1回目である程度の検査データが揃っていたからか、通院・診察の回数自体が減った印象です。2年空けた理由は、効果を急ぐというより「なるべく何もしたくなかった」から。2回目に踏み切ったきっかけも1回目と同じで、片目との視力差が開いてきたことと、曇りが限界に達したことでした。
手術当日は、片目に眼帯と透明なプラスチックカバーを装着します。遠近感が失われるため、当日の車の運転は基本NG。クリニックから近くのホテルへの宿泊を勧められました。理由は、不要な外出でぶつける可能性を避けるためと、翌日の診察のためです。片目が見えない状態での長距離移動を避ける意味もあります。翌日の診察で問題なければ、眼帯を外せるという流れでした。

手術前は麻酔の点眼を繰り返し、瞳孔を開く処置をします。レーザーでの切開自体は一瞬です。その直後、視界は半透明の赤色になります(これは眼内出血ではなく、目を固定する吸引リングを結膜に吸着させる際の微量な出血が原因だそうです)。そして水晶体がカットされることで視界が一気にぼやけ、何をされているか見えなくなります。これが手術中の怖さを大幅に軽減してくれました。ただし、人工レンズが入って少しずつぼやけが軽減してくると、施術の様子が見えてきて、そこでまた怖さを感じました。
個人的な感想としては、1回目より2回目の方が痛かったです。今考えると、1回目は麻酔が完全に効いていたのに対し、2回目は効きがやや弱かったのかもしれません。2回目は思わず力んでしまい、お医者さんに注意されました(力むと何がいけなかったのかは、今でも覚えていません)。
🚗 対向車のライトの眩しさは大幅軽減、ただしハロー・グレアと引き換えに

一番気になるところだと思いますが、きっかけだった夜間の対向車のヘッドライトの眩しさは、かなり軽減しました。しんどく感じるレベルではなくなり、LED車とすれ違う時も多少眩しいとは思うものの、我慢できる程度です。
ただし、引き換えに「ハロー・グレア」と呼ばれる症状が出ました。街灯や店の照明など、あらゆる光の周りに輪っかがはっきり見えるようになり、慣れないうちはそちらの方が気になりました。多焦点レンズ特有の症状で、慣れるまで数ヶ月〜半年ほどかかると言われているそうです。私の場合、正直に言うと今も完全には消えていませんが、初期の頃ほどはっきり気になるレベルではなくなってきました。人の目が慣れてきたのか、それとも後述する「片目の症状に気づきにくい」現象に近い感覚が働いているだけなのか、そこは自分でも分かっていません(あくまで私の憶測です)。
なお、眩しさを出す側(自分の車のヘッドライト)については、別の記事にまとめています。私は雪山に行くため、あえて純正ハロゲンのまま使い続けています。
🙋 白内障になって見づらくなっても、自分では気づかない
この話を職場でしていたら、定年間近の上司から「白内障になって見えづらくなったら、自分で気づくものなのか」と聞かれたことがあります。私の答えは「気づかない」でした。
片方の目に症状が出ても、反対の目がその見えにくさを補ってくれるので、生活に違和感がないまま過ごせてしまいます。だから気づくのは、進行がかなり進んでからになる、と説明したら、上司も納得していました。これは私の経験則ですが、実際に医学的にも自覚が遅れやすいとされていて、片目ずつ手で覆って見比べるセルフチェックが推奨されているくらいです。気になる人は、たまに片目ずつ隠して確認してみることをおすすめします。
📝 正直な満足度とデメリット
満足度は高いです。理由は次の通りです。

②昼間も曇って見にくいということがなくなった
③老眼でスマホを見る時にメガネが必要だったが、生活で一番ピントを使う「スマホまでの距離」がメガネなしで見えるようになった
④当分は目の心配をしなくて済む安心感がある

デメリットは、①自費診療だと高額なこと、そして②ハロー・グレアが出ること(前述の通り、今も完全には消えていませんが初期の頃ほどではなくなってきています)。③あと1つ、正直に書いておくと、以前は遠くの景色がはっきり見えていたのに、今はぼやけてはっきり見えなくなってきています。ただ、これが手術・レンズの影響なのか、それとも単純に老眼が進行しているだけなのか、自分でも原因は分かっていません。誇張せず、分かっていないことは分かっていないと正直に書いておきます。
💡 よくある質問
Q. 保険診療と自由診療、結局どっちがいいんですか?
A. 一概には言えません。費用を抑えたいなら保険診療、メスへの恐怖や多焦点レンズにこだわりたいなら自由診療、という自分の優先順位次第だと思います。私はメスの恐怖が全てに勝ったので自由診療を選びましたが、保険診療の単焦点でも十分満足している人はたくさんいるはずです。
Q. 手術は痛いですか?
A. 麻酔をするので基本的には痛くありませんが、私の場合は2回目の方がやや痛みを感じました。麻酔の効き方には個人差があるようです。
Q. ハロー・グレアはずっと続きますか?
A. 正直に言うと、私の場合は今も完全には消えていません。ただ、初期の頃ほど強く気になることはなくなってきました。一般的には時間とともに気にならなくなっていくとされていますが、個人差が大きいところのようです。
Q. 白内障はどんな人がなりやすいですか?
A. 加齢によるものが最も多いですが、私のようにアトピー体質があると若いうちから発症しやすいとされています。夜間の運転で対向車のライトが異常に眩しく感じる場合は、一度眼科で見てもらうことをおすすめします。
📝 まとめ
原因は、白内障でした。保険診療と自由診療の分かれ道で、メスへの恐怖から受診を4年先延ばしにしましたが、最終的にレーザー・多焦点レンズの自由診療を選び、両目とも手術しました。夜間の対向車のライトの眩しさは大幅に軽減し、満足度は高いです。もし今、夜の運転で対向車のライトが異常に眩しいと感じているなら、それは白内障のサインかもしれません。
ちなみに、きっかけになった夜のスノボ遠征そのものについては、こちらの記事に書いています。

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